革靴はどれも同じではありません。
それぞれに作り手の個性や特徴が映し出されます。
馬場製靴店の靴にも他の職人とは違う個性があり、魅力がある。
けれど、その良さは黙っていても伝わる時代ではなくなってきています。
どれだけ誠実に作っていても想いを言葉にしなければ、伝わる前に埋もれてしまう。
だからこそ今、「馬場製靴店がなぜこの靴をつくるのか」を明文化する意味があると思っています。
ミッション・ビジョン・バリュー・コンセプトは単なる言葉ではありません。
馬場製靴店の靴職人としての姿勢を
これから出会うお客様に届けるためのものです。
Mission why:なぜ/なんのために、つくるのか
“いつもの一足をつくる”
馬場製靴店のつくる一足は、足に素直に馴染んで飾らないからどんな時でも履け
そして、丁寧なつくりだから長く履ける。
普段の一日でも、特別な日でも
どんな場面にもすっと馴染み、あなたの足元を支える。
つまりそれは履く人にとっての“いつもの一足”になる。
馬場製靴店はそんな靴をお届けするブランドです。
Vision what:どんな未来を目指すのか
Aging Positiveをあたりまえに
時間とともに変わっていくものを欠点ではなく魅力として受けとめる。
キズも、シミも、擦れも、その人と靴が歩んだ物語。
馬場製靴店は経年変化を慈しみ、物を大切に長く使う
「Aging Positive」という価値観があたりまえになる社会を目指します。
Our values
馬場製靴店のバリューは
靴をつくる上で大切にしている基本の姿勢です。
素材と向き合うこと、人と話すこと、かたちにして届けること。
一足の靴が出来上がるまでの過程にこの姿勢が反映されます。
value 01
物語を引き継ぐ
value 02
靴と過ごす時間を聞く
value 03
手の届く、手仕事
value 01
物語を引く継ぐ
革に残されたキズやトラは、過去の命の物語だと考えます。
馬場製靴店ではそんな革に刻まれたしるしを余すことなく、適所へ活用し次の時間引き継ぎます。
これは作り手の“不完全さを受け入れる美意識”と“革が持つ物語を継承する姿勢”を表した
大切な価値観のひとつです。
value 02
靴と過ごす時間を聞く
馬場製靴店のヒアリングは、サイズを測ることや好みを聞き出すだけではありません。
その靴が、どんな時間を過ごすのかをお聞かせください。
生活の中でどう使われるのか、どうあってほしいのか。
聞くことは、お客様のイメージを形あるものへ結ぶための大切な準備だと考えています。
value 03
手の届く、手仕事
馬場製靴店の手仕事は、すべてを手で仕立てることだけを良しとはしません。
履く人の足にきちんと合い、日々の暮らしに寄り添う靴を無理なく届ける。
その想いから選んだのが、九分仕立てという製法です。
伝統的な手仕事の美しさを残しながら、価格と品質のバランスを大切にしています。
concept & message
Becoming Craft.
誰かの手に渡り、使われることで
時間をかけてその人だけの形になっていく。
そんな「これから」へ開かれたものづくりを
馬場製靴店は大切にしています。
馬場製靴店のクラフトは、完成されたモノではなく
使う人との時間の中で、少しずつかたちを変えていく余白のある存在です。
ともに過ごし、すり減り、キズがつくほどに
あなたにとっての一足になっていく。
変わっていくことを、価値として受けとめられる社会へ。
その入り口を、まずは一足の靴から開いていきたい。
Becoming Craftは、あなたが使うことで完成していくクラフトです。
馬場 祐希
Baba Yuki
1993年 新潟県三条市生まれ
武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科 インダストリアルデザイン専攻卒業後
老舗革靴メーカーにてパタンナー、靴型モデリストとして靴作りの基礎を学ぶ
2025年に馬場製靴店を立ち上げ、現在に至る